気付けば8月。お盆前に終わらせる小学生の自由研究は、プログラミングが早いです

夏休みの後半になると、「自由研究、まだやってないの」という会話が増えてきます。
原因の多くは、テーマそのものより、始めるまでの「めんどくささ」にあるのではないかと思います。
材料をそろえる、道具を用意する、説明を読む。
そう考えただけで、つい後回しにしてしまいます。

気付けば8月に入り、「そろそろ決めないと」と焦りながらも、何を選べばいいのか分からず悩んでしまう。
そんな時期ではないでしょうか。

しかも、お盆に入るとご家族の予定が立て込みます。
帰省や旅行が重なると、自由研究に手をつけられる日はほとんど残りません。
そう考えると、実質の締切は8月末ではなく、お盆の前ということになります。

もくじ

観察はもう間に合いません

観察系の自由研究は、毎日同じ時間に記録を取り続けることが前提になります。
朝顔の観察も、雲の動きも、数日から数週間、同じ条件で記録を積み重ねてこそ説得力が出ます。
8月に入ってから始めると、この日数を確保するのが難しくなります。
お盆前に形にしようとすると、集められるデータは数日分ほどしかなく、まとめる材料が足りなくなってしまいます。

工作にしても、材料をそろえるところから始めると、完成までに何日もかかることがあります。
「時間がないから、もう無理かもしれない」と、諦めかけている方もいらっしゃるかもしれません。

でも、自分で考えたことをまとめれば自由研究になります

ここで、「日数が足りないなら、そもそも研究として成立しないのでは」と思われるかもしれません。

ただ、自由研究に必要なのは、長い観察期間そのものではないと、私は考えています。
やってみて、うまくいかなくて、直して、また試す。
文部科学省の「小学校プログラミング教育の手引」でも、こうして処理を組み合わせ、より良い方法を考えていく力が「プログラミング的思考」として示されています。
この繰り返しを自分の言葉でまとめたものが、そのまま研究になります。

そう考えると、「作りたいものを思いついて、それを形にしてみる」ことも、立派な自由研究になります。

その候補として、私がおすすめしたいのがプログラミングです。
思いついたものをその場で形にでき、直しながら進められるため、日数がなくても始められます。

プログラミングなら、直す前と直したあとを残せます

プログラミングが自由研究に向いている理由は、作っている過程がそのまま画面に残ることです。
工作や観察は、作りながら記録を並行して取らないと、あとで振り返ることができません。
途中経過を写真に撮る、メモを取るといった作業を、忘れずに続ける必要があります。

一方でプログラミングは、直す前の画面と直したあとの画面を、そのままスクリーンショットで残せます。
わざわざ記録を取る作業を別に用意しなくても、画面そのものが記録になるということです。

先ほど触れた「プログラミング的思考」も、ここにつながります。
試して、うまくいかなくて、順番を変えて、また試す。
その過程が画面に残るので、繰り返しがそのまま自由研究の「実験と考察」になる。
これがプログラミングを選ぶ一番のメリットだと、私は考えています。

自由研究のまとめ方には、型があります

プログラミングで自由研究をまとめるときは、次の5つの流れで書くとうまくいきます。

  1. 動機:なぜそれを作ろうと思ったか
  2. やったこと:実際に何をしたか
  3. 気がついたこと:作ってみて分かったこと
  4. こうした方がいいこと:直した点や工夫した点
  5. まとめ:全体を通して分かったこと

この記事もここから先、実際に私が用意した反応速度ゲームを例に、この5つの流れをそのままなぞって書いてみます。
同じ流れで書けば、お子さんの自由研究もまとめやすくなるはずです。

動機

反応速度を測るゲームを作りたいと思ったのが、始まりでした。
画面に四角が出たらスペースキーを押し、反応にかかった時間をミリ秒で表示する、というものです。

やったこと

Scratch を開いて、まずは飾りを付けずに、動く形だけを作ってみました。

並べたブロックは、次のような順番です。

  • 最初は四角を隠しておく
  • 2秒から5秒のあいだのランダムな時間だけ待つ
  • 四角を表示する(これが合図です)
  • 同時にタイマーをリセットする
  • スペースキーが押されるまで待つ
  • 押されたら、かかった時間をミリ秒に直して表示する

ブロックの数にすると、20個ほどです。

気がついたこと

ブロックの並びは、間違っていませんでした。
ところが、画面には何も出ませんでした。

ブロックは合っているのに、ステージには何も出ない

原因は、しゃべらせたいスプライトを「隠す」にしていたことでした。
Scratch では、隠れているスプライトは吹き出しを出せません。

実はこれ、教室の授業でもよく出てくるつまずきです。
セリフをどのスプライトに付けるかで迷うお子さんは多く、付ける先を間違えると、今回と同じように何も表示されなくなります。
ブロック自体は合っているので、どこが悪いのか自分では気づきにくいところです。

こういうときは、画面に出ている結果だけを見て「動いていない」と決めつけず、どこまでは思った通りに動いていたかを一つずつ戻って確かめます。
この確かめ方こそが、自由研究でいう「考察」にあたる部分です。

こうした方がいいこと

しゃべる役(ずっと見えているキャラクター)と、合図の役(出たり隠れたりする四角)を分けました。
そのうえで、「スタート」「エンド」というメッセージで、2つのあいだで合図を受け渡すようにしました。

役割を分けたら、ちゃんと吹き出しが出た

まとめ

ブロックが正しく並ぶことと、思った通りに動くことは、別のことでした。
うまくいかなかった記録は、隠すものではありません。
むしろ、考えて直したことが分かる、一番の材料になります。

テーマは、「何を作るか」より「何を比べたいか」から考えます

ここまで、反応速度ゲームを例に、5つの型に沿ってまとめる流れを見てきました。
別のテーマで挑戦したい場合も、進め方は同じです。

テーマを選ぶときに、いきなり作りたいものを考えるのではなく、先に「何を比べてみたいか」を決めておくと、あとのまとめ作業がぐっと楽になります。
初めてのお子さんが1日で形にしやすいテーマを、簡単にご紹介します(Scratchを使う想定です)。

  • 名前が動くアニメーション:文字の動く順番や速さを比べる
  • 3択クイズ:ヒントの有無で正解率が変わるかを比べる
  • 迷路ゲーム:通路の幅やスピードで難しさが変わるかを比べる
  • 反応速度ゲーム:音・色・その両方で反応の早さが変わるかを比べる
  • 電気を使うものを紹介するアニメーション:家の中で電気を使うものを整理して伝える

どれを選ぶかよりも、「比べたいこと」が先に決まっているかどうかが、まとめやすさを左右します。

親の役割は「手伝う」より「記録係」です

子どもがプログラムを直している間、親がマウスを取って直してしまうと、完成は早くなりますが、子どもが試行錯誤する時間はなくなってしまいます。
代わりに親ができることとして、次のような関わり方があります。

  • 「どこまでは思った通りに動いた?」と聞いてみる
  • 「あと10分で1つ完成させよう」と区切りを作る
  • 途中の画面をスクリーンショットで残しておく
  • 家族でテストして、感想や結果を記録する

きれいに完成させることよりも、子ども自身が「ここで困って、こう直した」と話せる状態を目指すほうが、自由研究としては強くなるように思います。

今年の自由研究に、プログラミングという選択肢を

夏休みの自由研究というと、「何を作るか」に目が向きがちです。
でも実際に大変なのは、作ったあとにどう見せるか、という部分ではないかと思います。
プログラミングは、作りながら過程が画面に残るぶん、そのハードルを下げてくれる選択肢のひとつです。

i.tes+ の Kids Lab では、「【夏休み限定】小学生プログラミング無料体験」を2026年8月31日まで実施しています。

自由研究のテーマ探しを兼ねて、プログラミングに一度触れてみたいという方は、下記のページからご予約いただけます。

お盆前に一度触れておくと、休み明けにあわてずに済みます。

参考資料

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